堺市 T様邸 下地補修
2018.07.10 (Tue) 更新
堺市で外壁塗装工事・防水工事・漏水工事でお世話になっています。大森です。
本日は堺市T様邸の下地補修をご紹介します。
今回は初期ひび割れ部ですのでシール工法を使用し水の侵入を防ぎます。
初期ひび割れとは、コンクリートは硬化する過程の中で早い段階で発生するひび割れで、硬化前のひび割れともいいます。初期ひび割れの原因は、沈下ひび割れ、乾燥ひび割れ、型枠・支保工の移動等があります。
沈下ひび割れとは単位水量の大きいコンクリートほどブリーディングによって水が上昇するため沈下する傾向があります。このためコンクリート上面付近に鉄筋がある場合などには沈下が鉄筋で拘束されるために、打設後2~3時間後に、鉄筋に沿ってひび割れが生じることがあります。
乾燥ひび割れとはコンクリートの打設後、コンクリートが十分に硬化していない状態で表面が乾燥するとセメント分が収縮して表面にひび割れが生じる事が有ります。打設直後に日射にさらさせれたり気温の高い夏期の施工で発生しやすい傾向がありますが、冬期施工でも養生が不適切な場合に生じる事があります。
型枠・支保工の移動によるひび割れとは型枠からの漏水やモルタル漏れがあった場合には、沈下によってひび割れが生じる事があります。またコンクリートの凝結開始後に、型枠の変形、支保工の不動沈下があるとひび割れが生じる事があります。
加重や振動によるひび割れとはコンクリート打設後凝結が進行中に、加重や振動が作用するとひび割れを生じる事があります。また打設時に既に凝結が始まっている段階で鉄筋に振動を与えると、付着強度が低下してひび割れが生じる事があります。
鉄筋の発錆によるひび割れとはコンクリートは大気中の炭酸ガス(CO2)が浸透することにより徐々にアルカリ性が弱まり中性化します。中性化が鉄筋位置まで達するとアルカリによる鉄筋保護の効果が薄れ、水と酸素によって鉄筋は錆びます。鉄筋は錆びると膨張し、コンクリートに圧をかけ引張り応力を生じさせる事で鉄筋に沿ったひび割れが生じる事があります。一度ひび割れが発生するとそこから水が入り、鉄筋の錆びはさらに進み、コンクリートの剥離や錆汁によるコンクリートの変色が加速的に生じます。
ひび割れはいろんな状態から発生していきますので、ひび割れが多く発生したらメンテナンスの時期と見てもよいです